top of page
DSC_4128.jpg

千手寺開創1300年記念
木造千手観音菩薩立像
保存修理事業

本堂

落成式時の​地元信徒様のお参り

 本尊の千手観世音菩薩立像については、古文書に造立時期などの記載はなく、平安時代末期に造られたのではないかと推測されています。

 平安期以後、何度か修理されたようですが、詳細はわからないままでした。

 当寺の開創は神亀年中といわれており、一番古い神亀元年(724年)から計算して令和6年(2024)が開創1300年となります。この区切りの年にさまざまなご縁を頂いて、本尊の修理を発願致しました。

落成式

修理事業落成式

 当寺に檀家はなく、古くからの祈願寺です。護持して下さっている地域の信徒様には別宗派の檀家寺があり、信徒様は当寺本尊に様々な願掛けのために参拝されます。

 当寺のある妙楽寺地区(約50軒)の信徒様の信仰心はとても厚く、地区にある信徒様の菩提寺、稲荷神社、地蔵堂、そして当寺の4つの宗教施設を先祖代々護持されておられます。

 他県同様に当地区も過疎化が進んでおり、4つの宗教施設を護持管理するのはとても大変な事です。

本堂内

 平成になると、本尊定印の手首と腕が離れ、金箔剥離がひどくなってきて仏像としての状態は悪化する一方でした。

 少しでも本尊の保存状態を良好に保つため、まず安置施設である本堂の壁面修理を地元信徒様にご寄付を頂き、また京丹波町と京都府の補助金を頂いて修繕することができました。

 ただ、次の仏像修理というのは高額な費用が掛かるため、信徒様に引き続きご寄付頂くのは難しく、他の方法を模索しながら総代と協議を重ねていました。

京都府教育庁文化財保護課担当による​修理説明

​修理前の本尊腹部付近

​修理前の本尊腹部付近

 クラウドファンディングなども考えましたが、各公益財団が募集されている文化財助成事業に応募することになりました。

 そして、公益財団法人三菱財団が実施されている文化財保存修復事業助成(2023年度)に申請を行い、有難いことに初めての申請で助成を受けることができました。

 これを契機に京都府と京丹波町、そして地元地区からも補助金を頂くことができ、なんとか本尊修理の目途が立ちました。

 令和6年4月から令和8年3月の2年間で本尊の保存修理を行うことができました。

​修理後の本尊腹部付近

​修理後の本尊腹部付近

 本尊は蓮華王院本堂(通称三十三間堂)の国宝千体千手観音立像の修理をされている公益財団法人美術院で修理されました。

 修理内容は金箔剥離の押え、害獣被害箇所の修理、不足持物の追加などで、見た目が全部新しくなるのではなく、あくまで昔のお姿を大切にした修理です。

 修理時に半解体しますと、江戸期に大掛かりな修理がなされ、それ以前は何故か脇手や持物が不足しており、補足されてことが判明しました。

 しかし、脇手などが不足していたかなどの墨書き像内からは見つかりませんでした。

​修理事業記録看板

​修理事業記録看板 クリックすると拡大します。

 けれども、光背や蓮台座などに新たな補強が施され、像自体の耐震性も向上し、不足していた持物が新たに作られ、再配置され修理されたことにより、平安時代造立当時に近い姿に戻られました。

 令和8年3月に落成式・遷座(せんざ)法要を行い、久しぶりの本尊のお姿に地元信徒様はたいへん喜ばれていました。

 この修理事業に際して、財団法人三菱財団、京都府教育委員会、京丹波町教育委員会、地元妙楽寺区、各位のご協力とご理解を頂きましたこと衷心より感謝申し上げます。

ロゴ岩屋山千手寺.png

〒622−0302​ 京都府船井郡京丹波町妙楽寺太夫66

当HP掲載の記事・写真、及び図版の無断転載​を禁止します。

© 2026 岩屋山 千手寺
bottom of page